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お酢が苦手はもったいない?ルーツと種類とお酢パワーの美容と健康!

2018/11/26
 
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『お酢のパワーを再認識』

 

 

「お酢は身体を整える」と、元南極越冬隊料理長のCMで知られる酢が最近、再認識されています。

 

料理はもちろんのこと、健康食品の成分としても利用されていますし、りんご酢やブドウ酢、ブル—ベリー酢などの果実酢を飲むことも流行っています。

 

そんな酢は、古くから人類に利用されてきました。

 

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お酢のルーツとは?料理だけではなく医療にも?

 

文献では、紀元前5000年頃に遡り、登場します。場所はメソポタミア南部、後にバビロニアと呼ばれる地域です。

 

当時は、ナツメヤシや干しブドウを材料として、酢を作っていました。

 

紀元前2000年頃には、野菜をスパイスやハーブと一緒に酢漬けし、ピクルスを作るようになりました。

 

酢は料理だけではなく、医療の分野でも利用されました。

 

紀元前4世紀、医学の父とされるヒポクラテスは、ビネガー(=酢)の抗菌作用に注目し、呼吸器の病気や皮膚病の治療に酢を用いたと言われています。

 

中世になると、その土地土地の作物を生かした〈ご当地ビネガー〉が誕生します。

 

例えばイタリアでは11世紀、ブドウの果実を煮込み10年以上も熟成させて造る、あの有名なバルサミコスが生まれています。

 

また14世紀のヨーロッパでは、野菜と生の油を混ぜ、それに酢と塩をかけて食べる、現在のサラダの原形のような物が食卓に上っていました。

 

一方、日本で酢が誕生したのは、4〜5世紀とされています。

 

中国から酒の製造技術と一緒に、酢の製造技術が入ってきたのです。

 

奈良時代には酢製造が盛んになり、発酵調味料である醤に酢を混ぜた、今でいう二杯酢のような合わせ酢が作られていました。

 

平安時代の貴族は、生魚などに酢や塩を付けて、食べていたとされています。

 

時代が進むにつれ、酢の重要性は次第に増していきます。

 

鎌倉時代には、酢に魚介類を細く切って漬けて食べる〈膾=なます〉が開発されました。

 

江戸時代の食文化で欠かせないのが、鮨です。

 

鮨そのものは以前から、熟(なれ)鮓や押し鮨の形でありましたが、江戸で誕生したのはご存知のにぎり鮨です。

 

ご飯に酢を入れ混ぜ、酢飯を作り、そこにワサビを付け、江戸前の魚介類をひと工夫して載せ握るのが、握り鮨、もしくは江戸前鮨です。

 

天ぷらや蕎麦と並び、人気の食べ物となった握り鮨は、気が短い江戸っ子にマッチしたこと他、酒粕から酢を造る新技術が開発され、手頃な価格で酢が得られるようになったことも影響したとされています。

 

豊富な種類がある食酢の種類

 

長い歴史を経て、現在ではバライティに富んだ食酢が造られています。

 

ここでは、それらについて紹介していきます。

 

〈穀物酢〉———穀物の使用量が40g/ℓ以上のもの。

 

〈米酢=よねず〉——穀物酢のうち、米の使用量が40g/ℓ以上のもの。

 

〈米黒酢〉———穀物酢のうち、米(=糖を完全に取っていないもの)の使用量が180g/ℓ以上のもの。

 

大麦や小麦は入っていてもよく、色は褐色もしくは黒褐色です。

 

〈黒酢〉———香醋とも言い、もち米を醸造し、モミ殼を加えて発酵させたもの。健康食品としてよく流通しています。

 

〈粕酢〉——酒粕が原料の酢。赤い色をしているので、赤酢とも呼びます。

 

〈大麦黒酢〉———穀物酢のうち、大麦だけを使い、その使用量が180g/ℓ以上のもので、色は褐色もしくは黒褐色です。

 

〈ハトムギ酢〉———はと麦を使った酢。健康食品として販売されています。

 

〈りんご酢〉———果実酢のうち、りんごの搾汁の使用量が300g/ℓ以上のもの。シールドビネガーとも言います。

 

〈ぶどう酢〉———果実酢のうち、ぶどうの搾汁の使用量が300g/ℓ以上のもの。ワインビネガーとも言います。

 

〈バルサミコ酢〉———イタリア産の高級ぶどう酢です。

 

〈果実酢〉———りんご酢、ぶどう酢以外の果実酢です。

 

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お酢が苦手はもったいない?お酢パワーの美容と健康!

 

酢豚、マリネ、ピクルス、南蛮漬け、酢の物、餃子のタレ……等々と、少し思い浮かべただけでも、いかに酢が多くの料理に用いられているか分かるのではないでしょうか。

 

料理の基本として、調味料を示す「さしすせそ」がありますが、砂糖、塩、醤油、塩、味噌の中に入っているぐらいですから、それほど酢は料理に一定の影響を与える調味料なのです。

 

また、味だけではなく、酢には健康維持・増進などに良いという面もありますので、ここではそれらを紹介しましょう。

 

・食欲増進)———酸っぱさは摂食中枢を刺激しますので、唾液や胃液が出て消化も促進されます。

・疲労回復)———酢の酢酸は体内に入るとクエン酸に変わります。クエン酸は疲労の元である乳酸の発生を抑えたり、取り除きます。

・殺菌効果)———酢酸は殺菌効果が高く、チフス菌などを殺すとされています。

・ストレス緩和)———酢にはクエン酸が含まれています。クエン酸は、自律神経を正常にすることが知られています。

・血液サラサラ効果)———クエン酸は、血流を改善します。つまり、動脈硬化や肩こり、冷え性などに良いということです。

・高血圧改善)———酢に含まれる酢酸には、細胞に入ると血管を広げるアデノシンが含まれているので、高血圧の人に良いとされています。

・便秘解消)———酢には殺菌効果があるので、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことで便秘解消に作用します。

・ダイエット効果)———酢に含まれる酢酸は、体内で脂質が合成されるのを防ぎますし、アミノ酸は脂質が燃焼されるのを促進します。

・美肌効果)———酢に含まれるクエン酸は老化の原因である活性酸素を取り除きます。またアルギニンやプロリンは、コラーゲンの材料になります。

 

如何でしょう、すっかり〈お酢ファン〉になったのではないでしょうか?

 

ただ、酢が身体に良いことは確かですが、何事も過剰は禁物。

 

適度に酢を嗜み、体調を整えていきましょう。

 

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